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- 2024.05.09 [スタッフブログ]
- 最新治療法の体験会を行いました
近年注目を集めている、体外衝撃波を利用した痙縮治療法の体験会を行ました。
先日体外衝撃波を利用した痙縮治療の体験会をKiyoリハビリPROSときよ女性クリニック合同で行いました。
【痙縮という症状について】
脳卒中の後遺症として『痙縮』という症状があります。これは、筋肉がこわばって緊張してしまう症状で、緊張が高度になると関節が伸びにくくなったり、自由に身体を動かす妨げになってしまいます。この症状で悩まれている方は多く、様々な治療方法が行われています。
<痙縮の症状>
画像引用:https://keishuku-reha.com/spasticity/
(TEIJIN 手足のつっぱり(痙縮)リハビリサポート)
この痙縮に対して、近年の研究論文では『体外衝撃波』という機器を用いた治療で痙縮改善の効果が得られたという報告がなされており、多くのリハビリ関係者から注目を集めています。奈良市内の病院にてボツリヌス治療注1)を行った当施設の利用者様であるI様のご協力と(株)インターリハ様からの機器提供のご協力を得て、痙縮緩和に体外衝撃波が効果があるのか、ボツリヌス治療後の後療法に活かせるかどうかなど多角的に検証するための体験会を行いました。その様子をご覧いただきます。
注1)ボツリヌス療法とは
ボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌が作り出すボツリヌストキシンと呼ばれるたんぱく質を有効成分とする薬を筋肉内に注射し、痙縮の改善を図る治療法です。
【検討会の様子】
今回ご協力いただいたI様です。I様はKiyoリハビリPROSのご利用者様で、いつも当施設で精力的にトレーニングに取り組まれています。
まず初めにインターリハの方からI様へ機器の説明を行ってもらいました。初めて目にする機器なので、I様はもちろん周りのスタッフも興味深々です。
I様の麻痺側前腕~手指の様子です。ボツリヌス療法後で緊張感は緩和されていますが、指の伸びがまだ伸びきっていません。
実際に機器を起動させます。すると「ペンッ!ペンッ!ペンッ!!ペンッ!」という初めて耳にするタイプの音が響き渡ります。
実際にI様の麻痺側の手に当てていきます。当ててみてのI様からの第一印象は「筋肉や腱に何かが当たっている感じはする、痛みは全然ない」とのことでした。
指を更に伸ばしながら衝撃波を当てていきます。
だいたい1500発くらい打ち終わったところで一度止めて、I様の指の様子を見てみます。
曲がっていた指がかなり伸びています。I様も効果を実感しているとのことでした。この即時的な効果を見て、周りのスタッフも驚きの声が漏れていました。
実はリハビリ的にはこの後がとても重要なのです、柔らかくなった手にどのような刺激と運動を行い神経を促通していくかが麻痺改善にとても大切な要素になってきます。というわけで、I様はこの後すぐトレーニングタイムに突入しました。手指を伸ばすトレーニングを理学療法士と一緒に繰り返し行っていました。いつもより行いやすくなっていたとのことでした。
【検討会を終えて】
体外衝撃波を用いた痙縮治療法は、近年注目を集めている方法でしたが実際に目にするのは初めてでした。即時的に痙縮の緩和効果がでて、その効果が長続きする点にインパクトがありました。
体外衝撃波を実施し麻痺側の環境を良くしてから、振動刺激・電気刺激を用いた反復促通療法を行うことでリハビリが行いやすくなるのではないかと考えています。良い機器をみれば欲しくなるのがリハビリセラピストの常。
「すいません・・インターリハさんこれおいくらですか??」
部屋の隅でそんな会話が行われたとか行われなかったとか・・・。